【秋田市地元民おすすめ!竿燈まつりを見るコツ-前編】日程、見どころ、時間配分
竿燈まつりは、交通手段と宿さえ確保していれば、現地ではけっこう気軽に見ることができます。観覧席をとらなくとも、無料観覧エリアで十分楽しめますよ!ぜひとも遠方からでも"気軽に"見に来てほしい秋田の大きな祭りです。
私は、小さいころから竿燈に慣れ親しみ、昔は囃子方で祭に出る側としても竿燈を楽しんできました。そんな秋田市の地元民である私が、無料で席をとるポイントや竿燈の見るべきポイントを紹介します。毎年の体験をもとに詳しく説明しているのでぜひ参考にしてください!
竿燈まつりは、青森のねぶた、仙台の七夕に並ぶ東北三大祭のひとつであり東北屈指の夏祭りです。激しいお囃子の中に現れる幻想的かつ勇壮な竿燈の演技は圧巻です。初めて秋田を訪れる人を案内する場合、竿燈の時期に合わせてくるのが絶対おすすめ!
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竿燈まつりの日程は?時間配分にも気を付けよう
竿燈まつりは夜がメインのお祭です。最近は屋台村と言われる屋台がたくさんある会場がいくつかあり、秋田県内外のご当地グルメも充実しています。屋台村をうろついていたら妙技が終わっていた!ということがないように、あらかじめ日程を頭に入れておきましょう!
基本的な竿燈まつりの日程
- 【開催日】毎年8/3~8/6
- 2000年までは毎年8/4~8/7の日程でしたが、他の東北の祭とかぶるために今の日付けで行われるようになったそうです。4日間あるので他の東北の祭と合わせて見に行くツアーも多いですね。
- 【会場】
- 昼竿燈…エリアなかいちにぎわい広場9:20~15:20
- 夜本番…竿燈大通り18:50(入場)~20:50頃
- 夜本番の竿燈大通りまでは秋田駅から少しゆっくり歩いて約20分(1.2~4km程度)
- 千秋公園のお掘の横を歩くと少しだけ歩く距離が短くなり、景色もよく気持ち良い
- 駅のぽぽろーどからまっすぐの仲小路は、食べ物の屋台やお土産などの出店がでているので、こちらのルートは賑わいがある
- 「なかいち」でも出店などイベントあり!千秋公園側、中小路側のどちらを通っても「なかいち」を横に通るので寄るのがおすすめ
- 早めに秋田市内に到着した場合、にぎわい広場の昼竿燈を見よう!一日中竿燈を楽しめる
- 【交通規制】18:15
- 時間帯によって交通規制の場所が違うので要注意
- 車での来場を考えている場合、しっかりその年の情報を秋田竿燈まつり公式サイトで確認!
- 竿燈の入場の前に有志の市民パレードが開催される日もあるので、早めに会場入りしても楽しめる
- 【竿燈入場】18:50
- 陽が暮れて薄暗くなってきたら竿燈入場
- 私はこの時間が一番好きです!一斉にお囃子が始まり、各町内・団体が堂々の入場!囃子方として参加していたことろの血が騒ぐ笑
- 【演技】19:25~20:35
- 毎年なぜか面白い市長のあいさつや実行委員長のお話を聞いて演技開始!県外の人は秋田なまりにも注目
- 一斉に竿燈が夜空に上がる様は圧巻!
- 最初は低い状態の竿燈で少し肩をならし、その後どんどん竿が足され高くしなってくる
- 【ふれあいの時間】20:35
- 竿燈を持ったり、太鼓をたたいたり、一緒に写真を撮ったりできる貴重な時間なので、絶対に見逃せない!!
- 【戻り竿燈】竿燈が町内に戻り次第開始
- 各町内・団体の拠点に戻り、車通りの少ない道路や近くの公園、空き地などで演技をする
その年によって時間の変更などがあるので、詳しくは秋田市竿燈まつり実行委員会の公式サイトを参照してください。
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優良観覧席は必要か?無料の立ち見で十分か?
『竿燈まつり』には有料の観覧席と、無料の観覧エリアがあります。優良観覧席は竿燈大通りの中央分離帯に7月頃から設置が始まります。値段は1マス6人で20,000円、S席26,00円、A席2,100円で、15名以上の団体予約が4/1から、個人予約は5/2から始まるようです(2016年)。無料の観覧エリアは竿燈大通りの路側帯から歩道の半分くらいの範囲です。
歩道は通路と観覧エリアに分けられ、コーンとバーで仕切られていて、警備の人が立って誘導しています。通路側では立ち止まって見ることはできません。立ち止まって見るためにはバーをまたいで観覧エリア内に入る必要があります。
無料の観覧エリアの前方、路側帯から歩道に上がる辺りは座って見ることができます。
入場は18:35からなので、席が決まっていれば早い時間から席とりにうろうろせずに済むので安心です。とはいうものの、私は優良観覧席で見たことはありません笑。竿燈大通りから徒歩40分圏内くらいの地元民はほとんどそうではないでしょうか。
私は、毎年数人から多ければ10名以上の県外の友人を招いて竿燈を見に行きますが、優良観覧席をとらずに竿燈を楽しんでいます。毎年の経験を活かし、今回は無料で竿燈を楽しむコツをお伝えします!
場所取りをするなら、交通規制が始まる前、17:00頃がおすすめ
竿燈まつりの日は、18:00頃でも竿燈大通りで場所取りをしている人がけっこういます。数年前は18:00頃に場所取りする人は少なかったと思いますが、余裕を見て17:00頃に会場へ向かった方がいいかもしれません。
近年竿燈まつりを見に来る人が増えた気がするので、場所取りも気合が入ってきたのかも。
いつもはぶらぶら歩きながら見るのですが、2015年、初めて席を撮り座ってゆっくり竿燈を見ました。今までさんざん竿燈を見てきて、昔は囃子方で出る側だったということもあり、座ってゆっくり竿燈を見るというのが新鮮でした。
その時は、18:00頃に、敷物として新聞紙を持って竿燈大通りに繰り出しました。18:00だと、道路の前の方はまあまあ席取りされていて、座っている人もけっこういる感じです。
どこに座ろうかとうろついていると、バス停があり歩道が少しへこんで路側帯が広くなっているところがあり、人がいません。席取りに出たときは交通規制の少し前でしたが、規制が始まってからはそのスペースも解放されます。偶然近くに居合わせたのですぐさま座る場所を確保!そこは狙い目かもしれません。
交通誘導のおじさんも快く案内してくれました。路側帯が狭いところは歩道が少し高くなっていて、椅子代わりに腰掛けられます。わりと座れる場所はおおざっぱですね。
2017年追記:
18:00頃、竿燈大通りの横(山王十字路)を通ったとき、けっこう人が多くいるのを確認!やはり17:00に行った方がいい場所というか好きな場所がとれると思います。
席とりとして地べたに新聞紙を置きましたが、それだけでその場を離れるのはちょっと心配です。なので、席をとる前に食べ物や飲み物を調達しておきました。数人で行けば誰かに荷物を預けて買ってくるといいかもしれません。
ただ、戻るときに少し遅くなると混んでくるので気を付けましょう。人をかき分けて前の方に行くのも申し訳ないので、食べ物や飲み物は早めに用意しておくといいですね。
ダイエー跡地の屋台村が竿燈大通りから一番近い屋台群です。2015年はそこで食べ物を買い、その近辺の路側帯に新聞紙を敷いて妙技を眺めていました。
交通規制から竿燈の入場までの間に、有志で行われる観光おもてなしの市民パレードが行われる日もあります。その年によって日にちや参加団体は違うようですが、かつてネイガーやよさこいなどが練り歩いているのを見ました。
パレードの時間はまだ明るいので、パレードを見ながら屋台で調達したものを楽しみ、竿燈が始まったらじっくり竿燈の妙技を見るのがおすすめです。演技が始まる頃には暗くて手元が見えず、竿燈の妙技に集中するので食べる余裕がなくなります。
立ち見でもよく見える場所を確保できる!
近年、竿燈まつりを見に来る人人が増えた気がします。立ち見だとけっこう後ろの方になり見えにくいなと思うことが増えました。座って見るとゆっくり竿燈の妙技を楽しむことができますが、屋台に行ったり、目当ての町内・団体を追いかけたり、気ままに楽しみたいと思うこともありますよね。
そこで、立ち見でも十分に竿燈の迫力とお囃子をしっかり楽しむコツを紹介します!
立ち見は、竿燈入場時と演技間の移動時がポイント!
竿燈が移動する時間は人の移動も多く、道路に面した前の方もけっこう人がいなくなります。竿燈の移動が始まり、人も動き出したら空いた場所へさっと入ってください!竿燈大通りには横断歩道があり歩道が途切れるところがありますが、特にその近辺は狙い目だと思います。移動時、横断歩道部分は特に人がいなくなる傾向があるのでおすすめです。
竿燈の移動「流し」竿燈入場時と途中2回の移動がある。流しのお囃子は心地良く、差し手やお囃子方は元気なかけ声で盛り上げ、手を振っておもてなしをしてくれる。
演技が始まって一度見始めたら、移動するのは得策ではない
竿燈の演技中は人の移動が減り、通路は通りやすくなります。でも、皆演技を見るために立ち止まるため、観覧エリアは人でいっぱいです。ちょっと見にくいかもと思っても、もう少し我慢してみてください。演技中でもたまにいなくなる人もいるので、その場にとどまっていた方がいつの間にか見やすくなりますよ!
かつて、良い場所を探して移動しているうち、演技が終わってしまうというがよくあるパターンでした笑。演技の時間が約1時間とありますが、その間10分程度の移動時間があり、1回の演技は15分ほどです。1回の演技なんてうろうろしていればあっという間ですよ!
1回目、2回目とも思うように見れなくとも、3回目はその失敗を活かして竿燈を目の前にしてしっかり演技を楽しみましょう。
竿燈の見るべきポイント!注目して見たいところ
提灯の夜に映える美しい灯りは目立つが、地上の差し手の演技にも注目!
流し、平手、額、肩、腰と50kgもある大若の竿燈を操るところは見ごたえ抜群です。真剣な表情で、かつ優雅、差し手の人がとてもかっこよく見えますよ!
竿燈の下の方にも飾りを付け、うまい人は扇子を出したり、傘を出したり、自信たっぷりにかっこつけている感じ。それが本当にとてもかっこいいのです!
扇で仰ぎながら竿燈を上げる様子はとてもかっこいい!動画の最後の方は竿燈尾棹が折れるハプニングが!
演技が続くにつれ、だんだん技が大胆に
演技の最初は、平手と言われる手のひらに竿燈を持ち上げる技で調子を整えるようです。時間が経つとだんだんと竿を足して、高さを上げていきます。うまい町内・団体だとけっこう早くにどんどん高くしていきますよ。
演技も1回目より2回目、3回目の方が技が大胆になったり、竿が伸びたりとすごさを増していきます。最終日は気合が入っているのか、特に盛り上がります。竿をどんどん足してしならせ、まるでたっぷりと黄金の実を付けた稲の穂さながら!パフォーマンスなのかサービスなのか、これ以上無理でしょ!というほどに竿を足して竿を折る場面も!竿が折れて竿燈が下に落ちるときのどきどきで歓声が上がります。
若者の演技もかっこいいのですが、おじさんの技も光ります。町内会や企業でやっているので普段そこら辺にいる普通のおじさんが、この時はとてもかっこよく見えます。関西から連れてきた友人は、おっさんかっこええなあ!といいながらイケメン探しを楽しんでいました笑。見る人見る人、竿燈を上げている人は皆イケメンに見えます。笑
囃子方もかっこいい!太鼓や笛のパフォーマンスも見逃せない!
演技している差し手の方にばかり注目しがちですが、囃子方もとてもかっこいいです。笛の人は絵になり、太鼓は全身を使ったパフォーマンスが目立ちます。この囃子もおっさんがかっこよく見えますよ笑。前に秋田県立大の囃子を見たのですが、かけ声も元気で、観客を盛り上げる若者らしいパフォーマンス囃子でした。
囃子方も、気合が入っている人、うまい人をぜひ見つけてみてくださいね。
県立大学のお囃子。若さあふれる元気なパフォーマンスで会場も盛り上がる!
事前に妙技会で受賞した町内を見つけよう!応援する町内があると尚楽しい
竿燈はその技を競う妙技会という大会があり、昼竿燈として祭期間中の昼に9:20~15:20なかいちで行われます(毎年時間など要確認)。期間中の4日、5日が予選、最終日である6日が決勝です。大若と小若それぞれ団体、個人、囃子方で競います。
優勝した団体は本番の夜の竿燈で入場の際、先頭を切るので注目!
最終日に見に行くならば、妙技会の結果を秋田竿燈まつり公式サイトやツイッターなどで確認しておくといいでしょう。テレビ局なども取材に来ているのでわかりやすいかもしれません。
うまい人の妙技、囃子はやはりすごいです。扇子や傘を広げ、自信たっぷりの姿は本当にかっこいい!太鼓も笛も音はもちろん、全身を使って表現しています。
優勝者がいると盛り上がりも違い、最終日ということもあって、全体的に活気があります。是非優勝団体を見たいところですが、探すのに必死で竿燈の演技を楽しめなかったらもったいありません!見つからない場合はほどほどに。
私は、かつて自分が所属していた団体や知り合いのいる町内を追っかけたり、うまいと聞いた町内を探したりしていました。そういう人もけっこういて、観客席側から知り合いに声をかける姿を見ると、いくら有名になってもやっぱり地元の祭だなあと和みます。
子供の時は竿燈が倒れてくるスリルが楽しくて、よく倒す団体を探して見ていました笑。竿燈の醍醐味は倒れることと思っていましたが、今は竿燈のかっこよさ面白さにすっかり目覚めました!
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ふれあい竿燈までの時間配分を考えて、燈の妙技を見逃さないように気を付けよう!
座って見たい場合、18:00頃から数人で出かけて場所取りをして、竿燈入場の前に食べ物や飲み物を調達するとベストです。もしくは、18:00前から食べ物や飲み物を早めに調達してから場所とりをするといいでしょう。
ふれあい竿燈は恥ずかしがらずにどんどん声をかけてふれあいましょう!『竿燈まつり』に行くからには、ふれあい竿燈も欠かせませんよ!(ふれあい竿燈のコツについては後編で詳しく紹介しています)