田沢湖刺巻湿原の水ばしょう祭りを楽しむポイント!山の芋鍋などの出店やお土産も要チェック

刺巻湿原ミズバショウ群生地

『刺巻水ばしょう祭り』は、仙北市田沢湖『刺巻湿原ミズバショウ群生地』で毎年4月上旬~5月下旬に開催されるイベントです。入場料や駐車場は無料!代わりに遊歩道や環境整備のために募金に協力しましょう。バスや電車は本数が少ないのであらかじめ時間の確認を。
田沢湖名物山の芋鍋や岩魚の炭火焼などの出店や、お土産の販売もある楽しいイベントです。2018年4月中旬に行ったときの様子と一緒に紹介します。

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『刺巻湿原ミズバショウ群生地』とは

刺巻湿原(さしまきしつげん)は、仙北市田沢湖にほど近い山間部にある湿原です。駐車場や遊歩道が整備されているので、湿原の中を歩いて、ミズバショウやハンノキ、カタクリ、キクザキイチリンソウなど間近に鑑賞できます。
ハンノキ林に囲まれ、湿地帯一面にミズバショウの花が咲くのは珍しいようです。国道や鉄道路線に近い山間部という環境で、ミズバショウの群落とハンノキ林があるのは学術的にも貴重だそう!

ミズバショウ(水芭蕉)
水辺にミズバショウがたくさん生えている様子
春の花を代表する高山植物。
標高が低いところでは4月~5月にかけて咲く。ミズバショウで有名な標高が高い尾瀬では6月上旬頃に咲く。
白い部分が目立つので花だと思われがちだが、花ではなく仏炎苞(ぶつえんほう)。仏炎苞とは、仏像の背景にある炎の形の飾りのようになっている部分で、葉っぱの一部であるガク。例えばナスのヘタもガク。花はその中心にある円柱状の部分にある小さなもので、太い花軸の表面にたくさんの小さな花が密集している肉穂花序(にくすいかじょ)という花の並び方をする。トウモロコシも肉穂花序。
ミズバショウという名前の由来は、葉の形が芭蕉(バショウ:バナナの仲間である背の高い木)に似ていて、水辺に生えることから。
ハンノキ
ハンノキは湿原や沼沢地に生育する高木。
全国の山野の低地や湿地、沼に自生していて、湿原のような過湿地で森林を形成する数少ない樹木。
カタクリ
雪解け後、真っ先に花を咲かせる春の妖精。
紫というかピンク色のかわいらしい花が下向きに咲く。
種子が発芽してから開花までには7~10年ほどかかり、ほとんどを土の中で過ごす。
開花時期は4~6月。地上に葉を出すと同時に開花し、ひと月程度で枯れて地上の部分は姿を消す。
日中、日が当たると花びらが反り返り、日差しがなければ花は閉じたまま。
昔、片栗粉は、カタクリの鱗茎(りんけい:例えばゆり根やたまねぎのような養分をたくわえ、厚くなった葉が茎のまわりに重ることで球状になったもの)のでんぷんから作られていたが、作れる量がとても少なった。今はじゃがいもやさつまいもなどから作られている。
キクザキイチリンソウ
キクザキイチゲの別名菊咲一輪草(キクザキイチリンソウ)。
白や紫色で菊のような形の小さな花が咲き、1本の茎に1輪をつけるので菊咲一華と書く。

アクセス

『刺巻湿原ミズバショウ群生地』は角館と田沢湖を結ぶ角館街道(国道46号線)沿いにあります。

車で行くと秋田市から1時間ちょっと、角館駅からは20分程度です。 駐車場は無料で、遊歩道の前に普通車40台くらい、横の方にも普通車50台くらいとめられます。横の方にある駐車場は足場が悪いので注意とのこと。
その手前は10台分の大型車専用駐車場になっています。

祭り期間中、特に土日祝日は、混雑します。ただ、滞在時間は平均30分~1時間程なので、回転率はよさそう。
駐車場の入り口は角館街道(国道46号線)沿いにあり、警備員さんが誘導しています。駐車場に入るためにこの付近はプチ渋滞になることもあるので、通過するときは気を付けてください。

徒歩の場合、刺巻駅からは約800mなので15分程度です。
ミズバショウ群生地までは角館街道(国道46号線)とは線路を挟んだ反対側に歩道があります。歩いていく途中の道では、山桜やミズバショウを見ることができるようです。

駅があるから行きやすそうと思われるかもしれませんが、駅を利用する場合は要注意です。刺巻駅は上り(田沢湖・盛岡方面)下り(角館・大曲方面)とも、3時間に1本あるかないかくらいしか電車が出ていません。観光にちょうど良い時間だと上下ともに1日3本ずつくらいです。
2018年、羽後交通バスは、角館⇔田沢湖間それぞれ1日に5本出ていました。午前中に着いてお昼過ぎか夕方前くらいに出るような観光にちょうど良い時間です。おそらく毎年そんな感じだと思います。
角館駅から刺巻駅までは電車で40分弱、バスで30分弱。田沢湖駅から刺巻駅までは電車で約15分、バスは約10分です。
刺巻駅は新幹線が通過していく駅なので、県外から訪れる場合も含めて、車を利用しない場合はバスを使うのが便利です。

『刺巻水ばしょう祭り』開催期間

ミズバショウが花をつけるのは雪解けの春です。見頃は4月中旬~下旬なので、『刺巻ミズバショウ祭り』は毎年4月中旬~5月上旬にかけて開催されます。
その年の開花状況などによって日程が変わるので、仙北市のHPやそこからのリンクをチェックしてみてください。
仙北市観光情報 『刺巻湿原ミズバショウ群生地』

ミズバショウが咲く遊歩道がある湿原で、雨で水量が多すぎて木道の踊り場?の一部は水没している様子私が行った2018年の祭り開催期間は4/13(金)~5/5(祝土)でした。
2018年4月中旬に行ったので見頃はばっちり!のはずでしたが、天気が悪く、ものすごい雨風でした。ただ、降ったりやんだりではあったので、雨が上がっているときにさっと見ることができたのでけっこう満足!笑
雨がすごかったので、地面から遊歩道の高さすれすれまで濁流で、浸水していた場所もあってなかなかスリリング笑。これはきっと珍しいことだと思うので面白い体験でした。
この天気のおかげで他の観光客はまばら、駐車場もガラガラで混雑を避けられたのもよかったです。

2018年4月中旬に行った時の様子。ミズバショウは見頃だったものの、雨風がひどく、遊歩道のぎりぎりまで濁流がすごかった。

入場料はないので募金に協力を

湿原の遊歩道に下りていく階段があり、募金箱が設置されている 『刺巻水ばしょう祭り』に入場料はありません。祭り期間中は駐車場誘導員の方がいて、駐車場や遊歩道もしっかり整備されていますが、無料で利用することができます。
それらを提供して、『刺巻湿原ミズバショウ群生地』を守るためにはお金が必要ですよね。湿原の遊歩道に下りていく階段の前に、募金箱が設置されているのでぜひ募金に協力しましょう。

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祭り期間中は味噌たんぽやお土産などの出店あり!

食べ物やお土産を売っているユニットハウスが向かい合わせに並んでいる様子『刺巻水ばしょう祭り』開催期間中は、お土産やきりたんぽなどを販売する出店があります。地元の人たちが温かく迎え入れてくれますよ。
壁も屋根もあるユニットハウスのお店なので、雨風がひどくても大丈夫!秋田の4月5月はまだ寒いので、お店の中で温かい食べ物がありがたい!味噌たんぽや岩魚を炭火で焼いているので室内はぽかぽかです。
2018年に行ったときは、出店コーナー向かって右側に軽食屋、左側にお土産屋となっていました。
毎年出店の内容は変わるので今年は何が売っているのかも楽しみのひとつです。

味噌たんぽと山の芋鍋でお手軽ランチ

私が行った2018年は、軽食の出店では味噌たんぽ、岩魚の炭火焼、山の芋鍋がありました。価格は300円~500円くらいだったと思います。
出店は地元の方がやっていて、外でお客さんに声かけをしています。私が行ったときは特に天気が悪かったので、温まるだけでもいいからとお店の炭火の前に案内してくれました。ちょうど何か食べたいと思っていたので、炭火で温まりながら、目の前で焼かれているみそ焼ききりたんぽや岩魚、山の芋鍋を堪能。かいお茶も振る舞っていただき、お店の人と会話をしながらくつろぎました。
味噌たんぽはけっこうお腹にたまるので、汁ものとして山の芋鍋も食べれば軽いランチになります。『刺巻水ばしょう祭り』には、ぜひ小腹を空けて行きましょう。

  • 岩魚の炭火焼岩魚の炭火焼。
  • 味噌たんぽを炭火で焼いている様子手作りでもちもちと炭火で香ばしく焼かれたおいしい味噌たんぽ。ぜひ味わってほしい一品!
  • 器に盛られた山の芋鍋の様子しょうゆベースの田沢湖名物山の芋鍋。寒いところから温かいところに来たのでカメラが曇ってしまった。

山の芋鍋とは

田沢湖周辺の名物料理で、長いもよりも粘り気のある山の芋をすりつぶして団子状にして鍋に入れたものです。
山の芋鍋は、日本一の秘湯とも名高く秋田で最も予約のとりにくい乳頭温泉郷の『鶴の湯』などでも食べられます。『鶴の湯』の山の芋鍋は味噌味です。『鶴の湯』駐車場横の『鶴の茶屋』や、姉妹宿の『鶴の湯別館 山の宿』では日帰りでも食べることができます。
姉妹宿の『鶴の湯別館 山の宿』のランチは11:00~14:00でで山の芋鍋膳1,500~2,500円で他のメニューもあり。囲炉裏の個室のような場所で食べられるので雰囲気も抜群!予約するのがおすすめです。

★『鶴の湯』は秋田一予約を取るのが難しいと言っても過言ではない人気な温泉宿です。
姉妹宿の『鶴の湯別館 山の宿』は比較的予約がとれやすく、鶴の湯への送迎もあります。★じゃらんでも予約OK!予約がとれやすいといってもとても人気宿なので予約は早めに。

地元で作る漬物などのお土産も豊富

食べ物の出店の向かいでは、お土産の販売をしていました。秋田名物の稲庭うどんや角館銘菓のゆかり堂のかりんとうなど、これぞというお土産はもちろん、地元感あるお土産も!ご当地キャラクターの缶バッチなんかもなんだか記念と地域貢献のためにほしくなってしまいますね。笑

冷蔵コーナーに様々な漬物が並んでいる様子お土産に迷ったら地元の人が作ったいぶりがっこがおすすめです。いぶりがっこは何種類かあって試食もありますよ。お店の人も気軽に話してくれるので、いろいろしゃべりながら選べます。
甘さ、しょっぱさ、においや食感、地元の味をぜひ味わってみてください。作る人によってけこう味が違うのがわかりますよ。試食をしてみてぜひ気に入ったものをお土産に。

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『刺巻水ばしょう祭り』に行く前にチェックすべきこと

『刺巻水ばしょう祭り』をより楽しむために、計画段階でチェックすべきポイントをまとめました!ぜひ参考にしてみてください。

チラシを見て花の咲くポイントを確認する

毎年、その年の『刺巻水ばしょう祭り』のチラシが作成されています。バスなどのアクセスやイベント内容、見どころや花の咲くポイントも載っているのでぜひ確認してみてください。田沢湖駅のフォレイクや角館の観光案内所はもちろん、仙北市近辺の宿や飲食店などでもチラシを置いていると思います。
webでもチラシをダウンロードすることができます。仙北市観光情報 『刺巻湿原ミズバショウ群生地』のぺージからリンクをたどってみてください。バスの時刻も載っているので、公共交通機関を使っていく場合は時間をよく見て予定を立てましょう。

『かたくり群生の郷』と合わせて鑑賞を

カタクリの花もミズバショウが咲く時期と同じです。『刺巻水ばしょう祭り』と合わせて、『かたくり群生の郷』もぜひ行ってみてください。開園時間は8:00~17:00で、園内のコース設備や保存活動のために入園料大人300円が必要です。
★私はまだ行ったことがないので、今年の春を楽しみにしています。

『かたくり群生の郷』は、西木町の八津・鎌足地区にあります。西明寺栗という日本一大きい栗を栽培している栗林になっていて、カタクリはその栗林に自生しています。
東京ドーム約4.2個分と言われる20ヘクタールもの栗林に、カタクリの花が一面に咲き誇ります。ピンクのような薄紫の花のカタクリの絨毯に、きっと圧倒されることでしょう。

車で行く場合は、『刺巻湿原ミズバショウ群生地』から約25分です。
角館駅から公共交通機関で行く場合、内陸縦貫線で約15分の八津駅へ行き、そこから徒歩約15分です。
『刺巻水ばしょう祭り』期間中は、『刺巻湿原ミズバショウ群生地』、『かたくり群生の郷』、田沢湖を周遊するバスが出ています。内陸縦貫線もバスも出ている本数が少ないので、帰りの時間もしっかりチェックしましょう。

ミズバショウを見に行くときは暖かい格好で

秋田の春はけっこう寒いです。『刺巻水ばしょう祭り』が開催される時期の仙北市の気温は15℃~20℃いかないくらいくらい。ところどころにはまだ雪が残っている場所もあります。山間にある水辺ということもあり、思っているよりひんやりすると思います。ウルトラライトダウンやマフラーなどを身に着けるのがおすすめです。
★田沢湖や田沢湖高原、乳頭温泉郷、駒ケ岳、玉川温泉方面も合わせて観光に行く場合、そちら方面はもっと寒い地域です。
せっかく行っても寒くてゆっくり鑑賞できなかったということのないよう、暖かい格好でミズバショウを見に行きましょう!

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