湯沢市『川連漆器伝統工芸館』で沈金体験!お手軽料金で秋田のお土産にも最適
湯沢には川連漆器という漆の文化があります。その文化伝統を継承する『川連漆器伝統工芸館』という施設があり、展示販売はもちろん、資料館や体験教室も併設。事前の予約で沈金や蒔絵の体験をすることもできます。
それを知ってから、私も湯沢の雪まつり(湯沢の犬っこまつりへ行く!寒さも吹き飛ばすかわいい秋田の雪まつり)や酒蔵開放(湯沢の冬は3つの酒蔵の蔵解放イベントと犬っこまつりを合わせて楽しめる)と合わせて沈金体験をしてきました。『川連漆器伝統工芸館』はどんなところなのか、沈金体験はどんな感じなのか、合わせて紹介します。
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川連漆器(かわつらしっき)とは
川連漆器は、秋田県南にある湯沢市は川連という地域に伝わる伝統工芸品です。
鎌倉時代、源頼朝の家人で稲庭城主の小野寺重道の弟である道矩公が、弓や鎧などの武具に漆を塗らせたのが始まりと言われています。
湯沢は1年の半分が雪に覆われる地域です。農業だけでは暮らしていけず困窮していました。そこで、何か副収入をと得られないかと始められたというのが漆塗りなのだそうです。
漆器産業が始まったのは江戸時代の初期からとされ、後期からはお椀などの日用食器が盛んに作られ販路も拡大。昭和51年には国の伝統的工芸品に認定、平成8年には県の伝統的工芸品にも指定されました。
現在作られている川連漆器は、お椀が半分以上を占めているようですが、箸や酒器など、様々な用途のものが作られています。
川連漆器は自分用のお土産にも贈り物にもぴったり
川連漆器は、湯沢に根付く日用品でもあり高級品でもあります。湯沢に来た思い出に、地元の伝統工芸品はお土産として最適です。
シンプルで実用的なものなので、贈られた人も使いやすく喜んでもらえるでしょう。テーブルの上に置く菓子鉢、お酒を飲むときのぐい呑み、いつもの食卓に箸置きなど、秋田の伝統が伝わるおしゃれでセンスの良いお土産になりますよ。夫婦箸や夫婦椀は結婚祝いにぴったり!
1,000円ちょっとで買える箸もあり、お椀でも3,000円程度からあります。湯沢に行ったという記憶を形としても残るので自分用に購入するのもおすすめです。飾っているだけでも様になりますが、ぜひ普段使いにして、旅行の思い出と一緒に大事にしてください。
『川連漆器伝統工芸館』とは
秋田県湯沢市にある川連漆器の展示販売をしている施設です。沈金や蒔絵の体験もできます。商品を買ったり体験をしたりしなくとも気軽に川連漆器の世界にふれられる場所です。
2階には川面漆器の歴史や漆などの資料館があるので、そちらも気軽に見学できます。2階に電気がついていない場合は、1階の人に声をかけてみてください。私が行ったときは自分で声をかけるまでもなく、上もぜひ見ていってくださいと親切に対応してくれました。
湯沢に来たらぜひ寄ってほしい観光スポットです。
アクセス
最寄り駅は湯沢駅ですが、駅からは9km近くあります。車で約15分くらいかかるので徒歩だとちょっと厳しい距離です。湯沢には他にも車が便利な観光スポットが多いので、飛行機や新幹線で来たらレンタカーを借りるのがおすすめ!
秋田市(秋田駅)から車で普通道路で約2時間、高速を使うと約1時間20分です。秋田市から内陸の南に行く場合は、高速がに乗ると時間短縮をできます。
秋田空港からレンタカーを使う場合、秋田駅からよりも20分ほど早く着きます。高速も空港近くからあるので乗ってもいいかもしれません。
新幹線から秋田に来る場合は、大曲駅で降りてレンタカーが良いと思います。大曲駅からは普通道路でも高速でも約1時間です。
- 1階 展示販売
- お椀を中心に様々な川連漆器が展示販売されている。
- 中は明るく開放的で、器を手に取ってみることができる。とはいえ、さわるときは慎重に丁寧に。
- レジの横に、箸の端っこの廃棄となる部分がカットされたものがおいてあり、自由に持ち帰ってOK!私はいくつかもらって日常の箸置きとして使用。他にも何かに使えそう。
- 支払いはクレジットカードOK!
- 包装して熨斗紙もかけてくれるので贈り物にも最適!
- 無料でスタンプカードを作ることができる。有効期限はなく、2,000円でスタンプ1個、スタンプ10個で500円引き。良いものを買うとけっこうするので、その場ですぐにスタンプ満了になるかも。
- 2階 漆器の資料館「うるしの世界」
- 漆についてや川連漆器の歴史などを知ることができる。
- 説明パネルだけではなく、実物の木や漆器作成の道具など興味深い展示物がたくさんある。
- 2階 体験教室
- 沈金や蒔絵の体験ができる教室がある。
- 教室の壁には、秋田の行事などが描かれた大きな川連塗りの絵が展示されている。3か所にあったと思うので、ぜひ近寄って間近に細かい職人技を見てみよう!
- 体験をしなくとも空いていれば教室内を見学することができる。
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沈金体験、蒔絵体験について
『川連漆器伝統工芸館』では、沈金(ちんきん)や蒔絵(まきえ)を体験することができます。
沈金は、漆器を削って金箔を埋め込む飾技法です。蒔絵は、漆で絵や文様などを描いて、乾かないうちに金粉や銀粉などを蒔いて定着させる技法です。
沈金は埋め込みなのでへこんでいて、蒔絵は上乗せなので盛り上がっています。その違いはさわるとよくわかるのですが、展示物は手に取れるとは言え、商品なので気を付けましょう。
体験は「漆器だし金粉使うしけっこう高そうだな」と思っていましたが、なんと体験料金は作ったものも含めて2,057円!蒔絵体験も同じ料金で、所要時間はどちらも約1時間半です。
予約は、直接電話や公式サイトからはもちろん、じゃらんでも予約できるので、Pontaポイントがたまるのでお得!
日本最大級のあそびの予約サイト「asoview!(アソビュー)」でも予約できます。
沈金の実体験
私は、2017年に湯沢の犬っこまつり(湯沢の犬っこまつりへ行く!寒さも吹き飛ばすかわいい秋田の雪まつり)や酒蔵開放(湯沢の冬は3つの酒蔵の蔵解放イベントと犬っこまつりを合わせて楽しめる)に合わせて旅行をしたときに沈金体験をしてきました。
そのときは、急須台もしくは茶たく(コースター)の赤と黒があり、どちらかを選択。私は普段急須でお茶入れるので、赤の急須台を選びました。見た目も実用性も抜群に良いですよ。
じゃらんを見ると沈金も蒔絵もコースターで体験できるようです。もしくは、販売されている漆器を購入して、+1,029円で沈金もしくは蒔絵を体験できるとのこと。
体験の先生として教えてくれるのは職人のおじいさん。今は伝統文化を継承する数少ない職人さん、そんな方とふれ合って技を直に教えてもらえる貴重な体験です。
まずは、漆器を削る練習をします。先が斜めに薄くなった細い鉄の棒=沈金ノミ(刀)を使い、練習用の板に線を引いたり丸を描いたり、とりあえずやってみます。
やればわかるのですが、曲線はもちろん、まっすぐな線も難しくてなかなかうまく引けません。
ある程度練習をしたら本番です。削る柄は見本があるので、絵を書くのが苦手でも問題なし。用意されている柄が描かれた紙から好きなものを選べます。柄は紅葉や桜など、和を感じるデザインのものがたくさんありました。
見本の紙に書いてある絵をチャコペンのようなものでなぞり、それを漆器の削りたい場所に当ててこすることで絵柄を漆器に写します。
下絵を練習用の板に移すところ。
まあまあ失敗したな…と思っても大丈夫!先生が仕上げをしてくれます。見事な技でシャッシャッと削って線を足し、見違えてきれいになりますよ!ぜひプロの技も作品に刻んでもらうと良いでしょう。
自分だけの完全オリジナルを、と思うのであればそのまま次の段階へ。
先生に仕上げをしてもらうところ。動画の最初の方はぼやけていますが、後半はきれいに映っています。
最後に、金粉は先生が乗せてくれます。漆を練りこんで金粉を付けると…見事に柄が浮かび上がってくるのは感動!金を乗せるとかなり様になりますよ。
削った部分に漆を塗って金粉をつけるところ。金をつけるとパッと華やかに!
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湯沢に来たら見るだけでもぜひ寄ってみよう
『川連漆器伝統工芸館』は、川連漆器の展示販売はもちろん、2階では漆や歴史の資料館があり、体験教室もやっています。湯沢の文化や歴史に触れることができる、気軽に立ち寄れるスポットです。
何か買わないといけないかなと尻込みせずしなくとも大丈夫!館内をぐるっと1周見学するだけでもOKですよ。地域独自の文化にぜひふれてみてください。
湯沢は楽しいイベントもあり温泉も素晴らしく、観光旅行にももってこいの場所です。湯沢旅行をするなら計画の段階で、沈金体験や蒔絵体験を予定に組み込み、早めに予約するのがおすすめ!
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